豊田市のキッズスクール校長先生のブログ

子どもたちの発育、子育てのヒントになる情報をお伝えしていきます

運動神経にも学力にも心身の健康にも影響?第2の脳といわれる「腸」

私が読んだ書籍や得た知識、収集した情報をもとに子どもたちの教育に関する事柄を中心に紹介するブログです

医療・科学など多くの技術の進歩によって、以前にも増して人間の身体のさまざまな秘密が解明されるようになってきました。そこから最近、大きく注目されるようになってきた「腸」。食べ物を消化して、栄養素を吸収する消化器官としての役割だけでなく、それ以外にも重要な役割を担う器官であることが多くの研究からわかってきています。今回は、腸の意外な働きと腸の健康は子どもたちにどのような影響があるのかについて書いていきたいと思います。

 

美容や健康に良いだけじゃない

「ダイエット効果」「美肌効果」などのメリットが一般的によく知られていることから、私たち大人(特に女性の方)の中には、腸内環境を整える「腸活」を積極的に取り組んでいる方も多くいらっしゃると思います。

腸内環境を整えることは、これら以外にも「免疫力のアップ」「意欲の向上」「ストレスの緩和」「アレルギーやアトピー性皮膚炎などの症状緩和」など、研究成果とともに多くの効果が期待できることがわかってきており、昔から発酵食品やヨーグルト、乳酸菌飲料などはありましたが、さまざまな種類の善玉菌の発見とともに近年、多くの企業から腸内環境の改善に役立つ商品が発売され、特徴や目的に応じて細分化されていることからも、「腸」という臓器への注目の高さがうかがえます。

 

脳腸相関「腸は、第2の脳」といわれている

「ストレスや緊張から、お腹を壊したり下痢をする」といったことを経験したり、また経験はなくても聞いたことなどあるのではないでしょうか?これは根拠のないことではなく、この相関関係は「脳腸相関」として、医学的にも以前からよく知られていた現象とのことです。

私たちのような医学の素人からすれば、脳と腸ははなれたところにあり、一見すると関係性がなく根拠のない偶然のようにも思えます。しかし、腸と脳は他の臓器に比べても密接に関係していて、最近の研究から、医学的にも科学的にもさまざまなことが解明されてきました。それは、腸には入ってきた情報の処理と、処理した情報を伝達する神経細胞が存在し、「脳から腸」といった一方通行的な情報発信だけでなく、「腸から脳」にも情報が送られ、双方向的に情報を交換しあっているということのようです。

そして腸は、その情報を伝達する機能を担う神経細胞が体の臓器の中で、脳に次いで2番目に多いことから「第2の脳」といわれ、まだ解明されていない謎も含め多くの研究が続けられています。

 

腸の健康が運動や勉強のパフォーマンスに影響

前回のブログで、「セロトニン」という神経伝達物質が脳や身体にさまざまな良い影響をもたらすことをご説明しました。

前回ブログはこちら

az-toyota-afterschool.hatenablog.com

実はこのセロトニンですが、さらに深堀りすると、分泌の大きなカギとなるのが腸の健康ということです。この理由としては、セロトニンの”モト”となる物質の9割が小腸でつくられていて、食物に含まれる必須アミノ酸である「トリプトファン」が腸内細菌の働きで変化し、それが脳に運ばれセロトニンになるからのようです。

つまり、「腸が脳に影響を与える⇒脳が神経伝達に影響を与える⇒神経伝達が運動や勉強のパフォーマンスに影響を与える」という流れになります。

勉強においても、運動においても、パフォーマンスを向上させる絶対的に必要な条件「前向きなこころ=やる気」です。何においてもこのやる気が起きなければ始まりませんし、向上も上達もしません。私は個人的な思いとして、セロトニンのこのやる気スイッチを入れる効果こそが、子どもたちにおよぼす最大の良い影響と思っています。

 

腸が不調だと子どもたちに悪影響

腸が不健康になると、逆にいえばセロトニンが減少することにつながります。セロトニンの減少は、成長過程の子どもたちにとっては心身ともに悪影響をもたらし、例えば、勉強に身が入らなかったり、身体を動かすのがおっくうになったり、落着きがなくなったりします。

セロトニンが不足することでおきる主な症状

また小児科クリニックの医師曰く「自閉症」や「かんしゃく」をおこす子どもたちは、セロトニン代謝トラブルが主な要因として考えられ、これを改善することで一定の効果につながるとおっしゃっていました。前回のブログにセロトニンを促す5つの方法を紹介していますので、こちらも参考にしてみてください。

 

まとめ

今回は、「運動神経にも学力にも心身の健康にも影響?第2の脳といわれる『腸』」と題して綴ってみました。最近の「腸」に関する多くの研究から、腸と脳は密接に関係し、脳と同じくらい重要な器官であるといわれています。腸の健康は脳の活動にも影響し、成長過程の子どもたちへの心身の影響も大きいということがお分かりいただけたのではないでしょうか。子どもたちの心身の健康とすこやかな成長のため、腸内環境を整える「腸活」をぜひ、家族みんなで取り組んでみてください。それでは今回はこのへんで。このブログがご覧いただいた方々の参考になれば幸いです。

 

 

無料体験随時受付中!

▼忍者ナイン【豊田朝日ヶ丘・梅坪台・猿投台・高橋・広久手ラボ】のページ

豊田市のスポーツ教室|【忍者ナイン】



ninja9az.com

▼レッスンの様子をインスタで公開中!

忍者ナイン【豊田朝日ヶ丘・梅坪台・猿投台・高橋・広久手ラボ】 (@az.ninja9) • Instagram photos and videos

 

子どもの「脳の吸収力が上がる」脳の発育とその方法

私が読んだ書籍や得た知識、収集した情報をもとに子どもたちの教育に関する事柄を中心に紹介するブログです

「東大出身者のお子さんの東大」「お医者さんのお子さんもお医者さん」というのはよく聞く話。しかし、そうでないケースも数多くあります。勉強ができる・できない、の前に、脳の発育は「ものごとの吸収」に大きく関係します。つまり、「脳の発育を促すことが多くのことの吸収力アップにつながる」、というわけです。そこで今回は「よい脳を育てるには」という視点から書いていきたいと思います。

 

脳は親からの遺伝子か?脳の発育に大きく影響すること

子供は、父親と母親の遺伝子を受け継いで生まれてきます。学力や運動能力、芸術的センス、性格、体格など、遺伝による影響も確かに否定できません。しかし、「遺伝」は何も「遺伝子」のことだけではありません。長い時間を共にする親子は習慣や環境も似やすい(つまり遺伝しやすい)とのことです。遺伝子によって子どもの能力や特性のすべてが決まるわけではなく、習慣や環境は同じくらいかそれ以上に大きな影響を受ける脳科学的にも言われているようです。それではいったいどんな習慣や環境が脳に良い影響をもたらすのでしょうか?

 

脳の発育に良い影響をもたらす物質「セロトニン

脳科学的にみた子供の脳の発育を大きく飛躍させる方法のひとつとして、「セロトニン」という脳内の物質が大きく関係しているようです。

このセロトニンは、私たちの脳内で分泌される神経伝達物質です。近年、科学的に多くの研究結果が報告されていて、脳を活発に働かせたり、頭の回転をよくしたりなどが期待できるようです。また、別名「幸せホルモン」と呼ばれ、分泌を促すことで、ストレスの軽減や精神の安定、意欲向上、安眠効果など、子どもたちに限らず、老若男女すべての人に良い効果があるとされています。

 

セロトニンの分泌を促す5つの方法!

セロトニンが、脳の発育に良い影響をもたらすことはご説明したとおりです。それでは、セロトニンの分泌を促すにはどのようなことをすれば効果があるのでしょうか?その方法をご紹介したいと思います。

 

①日光を浴びる
天気のいい日に太陽を浴びると清々しい気分になりますよね?
日光を浴びると私たちの脳内では「セロトニン」の分泌を促す指令が出されるようです。そして、セロトニンを増やすための日光を浴びる一番良いタイミングとしては、起床後の30分までが重要とのことです。
起きてすぐに日光を浴びる時間をつくったり、朝食を日当たりの良い部屋でとるなど、少し意識して生活してみると良いかと思います。

 

②バランスの良い食事(効果的な食品)
セロトニンは脳内で作られますが、その材料として必須アミノ酸の「トリプトファンという栄養素が必要となります。そして、トリプトファン体内で生成できないらしく、食事から摂らなければなりません。
トリプトファンが比較的多く含まれる食品の一例として

  • カツオ
  • マグロ赤身
  • 豆腐・納豆・みそ・しょうゆ などの大豆製品
  • 牛乳・チーズ などの乳製品
  • ピーナッツ などのナッツ類
  • バナナ

などがあります。また、食事の際、咀嚼(よく噛む)ことを意識すると更に効果的なようです。

 

③運動
ダンスなどの特殊なリズム運動ではなく、反復したリズムを刻む動きのような運動は、セロトニンの分泌に効果的です。先ほど咀嚼と書きましたが、咀嚼もこの動きに該当します。
また、「運動と脳の発育の関係」いまいち関連性がなさそうですが、運動は脳への血流が向上することで、脳細胞の発育にも効果があることが多くの研究から報告されています。
ここで私たちの教室「忍者ナイン」の宣伝をひとつ。忍者ナインの様々なスポーツの動きや遊びを取り入れたレッスンは、「賢い脳をつくるスポーツ子育て術」など多くの著書をもつ東京大学の深代千之名誉教授が監修した運動プログラムで、科学的根拠に基づいて脳の発育にもよいプログラムで構成されています。

 

④睡眠(質の高い睡眠)
昔から「寝る子は育つ」というように、子供の成長にとって睡眠はとても重要です。寝不足はセロトニンの減少につながるだけでなく、脳の発育に悪影響を及ぼすようです。子供の睡眠を促す準備として、まず部屋の明るさに気をつけてみてください。
子供にとって夜は除々に照明の明るさを落とし、寝る直前はオレンジの柔らかい光にして、寝ている間は真っ暗が理想的とのことです。
また近頃の様々な研究から、メディアでもよく取り上げられていることですが、「睡眠」と「腸内環境」は大きく関係しているそうです。発酵食品をよく摂ることは質の高い睡眠につながるとのことです。

 

⑤スキンシップ(人と人のふれあい)
抱っこやハグなどのスキンシップはセロトニンに良い影響を与えます。ママやパパに抱っこされて赤ちゃんが泣き止むのは、セロトニンの分泌による心の安定も関係しているようです。
また、単純な肌と肌のふれあいだけでなくても、感情や心を動かすこと、例えば、気にかけた言葉をかけてあげたり、親子の会話、様々な人と人のふれあいでも効果があるようです。ぜひ日常生活で心掛けてみてください。

 

まとめ

今回は、「『脳の吸収力が上がる』脳の発育とその方法」と題して綴ってみました。「セロトニン」の分泌を促すための方法は規則正しい生活にもつながりそうです。忙しい日々を過ごす大人には少しハードルもありそうですが、子どもたちの環境整備だけでもぜひ積極的に取り組んでみてください。ちなみにこの「セロトニン」は、子どもの脳の成長だけでなく、私たち大人においても、「心と身体を安定させ、ポジティブな気持ちになる」「脳の回転や直感力を高める」「認知機能改善やアンチエイジング」などに効果があるようです。それでは今回はこのへんで。このブログがご覧いただいた方々の参考になれば幸いです。

次回は、「運動神経にも学力にも心身の健康にも影響?第2の脳といわれる『腸』」について書きたいと思います。

 

 

無料体験随時受付中!

▼忍者ナイン【豊田朝日ヶ丘・梅坪台・猿投台・高橋・広久手ラボ】のページ

豊田市のスポーツ教室|【忍者ナイン】



ninja9az.com

▼レッスンの様子をインスタで公開中!

忍者ナイン【豊田朝日ヶ丘・梅坪台・猿投台・高橋・広久手ラボ】 (@az.ninja9) • Instagram photos and videos

接し方ひとつで「92%の子どもが自ら難しい課題を選択し、成績も約30%アップ?」やる気を引きだすヒント

私が読んだ書籍や得た知識、収集した情報をもとに子どもたちの教育に関する事柄を中心に紹介するブログです

子どもの教育でよく話題になる「日本と海外の教育の違い」。幼少期にどのような教育環境や社会環境の中で育ってきたかが、その国の文化や国民性などを形成しているように思います。今回は日本と海外で「どちらの教育法が優れているのか?」という視点では無く、「参考となる教育方法は取り入れよう」という見方で書いていきたいと思います。

 

世界7大教育法

テレビやユーチューバーなどに紹介されたことで、最近、日本でも注目されている海外の幼児教育法に「モンテッソーリ教育」という教育法があります。他にも海外にはさまざまな教育法があり、代表的な教育法として、以下のような教育法がありますのでご紹介します。

これら海外の教育法を知るうえの前提として、すべて直接的に試験や受験で有利になる学習法や勉強法の秘訣がわかる、という教育ではありません。共通するポイントとしては、「個性や才能を伸ばすとともに自己肯定感を養い、自分で考え行動できる力」を学ぶヒントとなる教育法かと思います。

 

自分でできる子の土台となる「自己肯定感」

自己肯定感とは、読んで字のごとく「自己(自分)を肯定する(認める)感情」です。自己肯定感が高ければ、自分に自信を持ち、何事にも積極的に取り組める心が養われます。反対に自己肯定感が低いと自分に自信を持つことができず、消極的な思考になりがちです。

日本は諸外国に比べて自己肯定感が低い傾向らしく、内閣府が発表した「我が国と諸外国の若者の意識に関する調査 *1」によると、日本の若者が「自分自身に満足している」と答えたのが45.1%、「自分には長所があると感じている」が62.2%で、韓国、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、スウェーデンの回答と比較すると、日本は最も低い結果となりました。

 

自己肯定感を高める「ほめ方、しかり方」

褒めるときはプロセスを褒める、その驚きの実験データ

アメリカで行われた10~12歳の子どもたち約400人を対象にした「ほめ方の違い」がもたらす興味深い実験データがあります*2。要約して簡単にご紹介しますとこんな感じです。

1.子どもたちを3グループに無作為にわけ、比較的簡単なテストを実施。終了後に

  • グループA:「よくできたね!頭がいいのね!」と褒める
  • グループB:「よくできたね!一生懸命取り組めたね!」と褒める
  • グループC:特別には褒めない

2.次のテストで「簡単なテスト」と「難しいテスト」を用意し、自ら選んでもらう

  • グループA:33%が難しいテストを選んだ
  • グループB:92%が難しいテストを選んだ
  • グループC:55%が難しいテストを選んだ

その後も様々なパターンで実験を進め(ここでは割愛します)、結果としてわかったことは、「よくできたね!一生懸命取り組めたね!」とプロセスを褒められた子どもたちのグループが他のグループと比較して、最も向上心(自ら取り組む姿勢)が高まっただけでなく、平均スコア(成績)も約30%伸びたということです。

 

叱るときは指示や命令になる言葉を使わない

「あれしなさい・これしなさい」「あれしたらダメ・これしたらダメ」といった、親ならつい言ってしまいがちなこの言葉。親の気持ちからすれば「子供の将来を思って」「子供がケガや危険な目にあわないように」からくる言葉かと思います。ただ、これらの命令や指示になるような言葉は、子どもたちからすれば自分のことを尊重されず否定されている発想につながり、自己肯定感を育むにはNGワードということです。

ポイントとしては、子供であっても大人と同じようにひとりの人間として尊重した叱り方に気を付けることです。同僚や部下などに注意を促すときのような心持ちが必要です。指示や命令になる言葉は、子供に限らず大人でも自己肯定感の低下につながる一因となるようです。

 

親の先回りは禁物。子供の行動を見守り、成長と捉える心

はじめにご紹介した海外の代表的な教育法。中でも私が比較的多く読んだ「モンテッソーリ教育」の書籍には、親からすれば問題にうつる行動やいたずらも、子どもたちにとって「知的好奇心や探求心」からくる行動、つまり「成長している瞬間」「新たな能力の獲得」と紹介されています。子供の行動をなるべく排除せず、見守り成長と捉えることが重要であり、それによって自らが選択し、行動を起こし、主体性が育つことにつながるということです。

ただし、際限なく自分の好き勝手にさせるということではなく、親も子供の知的好奇心や探求心を満たす工夫をしながら取り組んでみてください。くれぐれも先回りをして行動を止めさせたり、親が代わりにやってあげるようなことは、なるべく控えたほうが賢明です。

 

まとめ

今回は、「子どもの『できるを伸ばす』海外の教育法から得るヒント」と題して綴ってみました。自己肯定感の向上が、子どもたちの自信を育み、自ら積極的にチャレンジする心に大きな影響をあたえる要素となりそうですね。そして、この自己肯定感は子どもたちに限らず、私たち大人にとっても、幸せに生きていくために大切にしたい感情であることがお分かりいただけたのではないでしょうか。それでは今回はこのへんで。このブログがご覧いただいた方々の参考になれば幸いです。

次回は、「子どもの『脳の吸収力が上がる』脳の発育とその方法」について書きたいと思います。

 

 

無料体験随時受付中!

▼忍者ナイン【豊田朝日ヶ丘・梅坪台・猿投台・高橋・広久手ラボ】のページ

豊田市のスポーツ教室|【忍者ナイン】



ninja9az.com

▼レッスンの様子をインスタで公開中!

忍者ナイン【豊田朝日ヶ丘・梅坪台・猿投台・高橋・広久手ラボ】 (@az.ninja9) • Instagram photos and videos

 

*1:2018年11~12月、満13~29歳までの男女に実施

*2:1998年にスタンフォード大学のキャロル・S・ドゥエック教授が行なった実験

子どもの「体力低下は二極化している?」男子女子ともに47位(最下位)の愛知県

私が読んだ書籍や得た知識、収集した情報をもとに子どもたちの教育に関する事柄を中心に紹介するブログです

昔に比べ、子どもたちの体力が低下していることは、さまざまな情報から多くの方がご存じかと思います。文部科学省が昭和30年代から調査している「体力・運動能力調査」のデータによると、子どもたちの体力は昭和60年代を境に年々低下しているとのことです。体力の低下は免疫力や精神面など、心身ともに様々な悪影響が懸念されます。今回は「なぜ体力が低下しているか?」を掘下げるよりは、子どもの体力アップがもたらす良い影響とその取り組みのヒントについて書いていきたいと思います。

 

近年の体力低下の主な要因。男女とも最下位の愛知県

スポーツ庁が公表した、全国の国公私立の小学5年生、中学2年生全員を対象にした「令和3年度、全国体力・運動能力、運動習慣等調査結果」によると、体力合計点について、令和元年度*1に比べ、男女ともに低下しており、主な要因として以下のようにあげています。

  • 運動時間の減少
  • 学習以外のスクリーンタイム*2の増加
  • 肥満である児童生徒の増加

また、「新型コロナウイルス感染症の影響を受け、更に拍車がかかったと考えられ、コロナの感染拡大防止に伴い、学校の活動が制限されたことで、体育の授業以外での体力向上の取組が減少したことも考えられる」としています。

更に、愛知県の子どもを持つ親として気になるのが、男子・女子とも47位の最下位の結果。男子にいたっては、7年連続で最下位とのことです。

 

子どもの体力低下は昔に比べて二極化?

近年の社会インフラの向上や便利になった環境、遊び方の変化が、子どもたち全体の体力低下の原因になっていることは比較的、たやすく想像できるかと思います。しかし私は、子供たち全体の体力低下はあるものの「極端に二極化しているのでは?」と思っているところもあります。

昔に比べると、学校体育以外で、スポーツ系の習い事(私たちのような子ども向けの運動教室や体操教室、サッカースクールなど)は、多様化とともに数も増えており、多くの子どもたちが通っています。

二極化を思わせる出来事として先日、スクール生の親御さんからこんなご報告をいただきました。

「運動会でかけっこ競争があったんですが、おかげさまでうちの子供が断トツで1位でした!」

動画も見せていただきましたが、スクールに通っていただいているお子さん以外は、順位にそこまでの大差はなく、先天的に運動ができる・できないはあるにしても、同年の子どものかけっこ競争にしては少し違和感のあるほどの差でした。

 

体力向上で学力もアップ?「体力(運動)と学力(勉強)の相関関係」の研究

人間は脳の指令によって身体を動かしています。脳の発達はバランスよく全体的に発達するのではなく、それぞれが順を追って発達していくようです。まず発達するのが、「運動野」と呼ばれる運動をコントロールする場所とのこと。子どもが動くことは、科学的にみても将来的な脳の発達にとても重要なことのようです。東大生の多くが幼少期に運動系のスクールに通っていたとの統計データもあります。

ここで、運動と学力の相関関係について、スウェーデンのブンケフロという町の小学校で行われた研究をご紹介します。

様々な条件が同じになる様にした2つのグループの子どもたちを調査

  • グループA:毎日体育の授業を行なう
  • グループB:週2回体育の授業を行なう

期間経過後にテストを行った結果、毎日運動を行なったグループAの方が成績が良くなり、特に算数や英語(読み・書き・計算)の点数はぐんと上がったとのことです。さらに特筆すべきは、その学力は「短期的な効果ではなく、何年もの長期にわたって継続され、また試験内容が難しいほど大きな差があらわれた」とのことです。ほかにも同じような研究が、アメリカでも行われており「心肺機能・筋力・敏捷性が高い子どもたちは、算数と読解のテストで高得点を獲得し、更に体力的に優れているほど、得点が高くなった」との結果が報告されています。

 

運動取り組みのヒントは遊び要素。ハードルクリアで達成感アップ!

子どもの体力をつけるためには、何も私たちのような運動系のスクールに通うだけが方法ではありません。子どもたちの運動につながるような動きを大人が考えて日常生活に取り入れていくだけでも効果は違ってきます。

例えば、お出かけした際に見える範囲でゴール地点をつくってかけっこ競争や階段で早上がり競争、買い物の荷物持ちを手伝ってもらうのもいいでしょう。お家で家事の手伝いをしてもらうのもいいかもしれません。お母さんは実感してると思いますが案外と重労働です。子どもは大人のマネをしたがったり、役割を与えられることに喜びを感じたりするものです。

ヒントは遊び要素を取り入れることと、ステップアップできるような小さなハードルをつくって達成感を得られるような工夫をすることです。子どもの好きなTVゲームなどは少しずつハードルをクリアしていくような仕掛けになっているものが多く、この達成していく過程が、ゲームにのめり込む大きな要素のひとつと考えられます。そして運動に限らず、この達成感を得る心は心身に良い影響がありますので、いろいろ工夫をしてぜひ取り組んでみてください。

 

まとめ

今回は、「子どもの『体力低下は二極化している?』男子女子ともに47位(最下位)の愛知県」と題して、体力アップがもたらす影響とその取り組みのヒントについて綴ってみました。運動を効果的に取り入れることで体力アップになるだけでなく、学力アップにもつながりますので、ぜひ日常生活にも取り入れて体力アップを心がけてみてください。それでは今回はこのへんで。このブログがご覧いただいた方々の参考になれば幸いです。

次回は、「接し方ひとつで『92%の子どもが自ら難しい課題を選択し、成績も約30%アップ?』やる気を引きだすヒント」について書きたいと思います。

 

 

無料体験随時受付中!

▼忍者ナイン【豊田朝日ヶ丘・梅坪台・猿投台・高橋・広久手ラボ】のページ

豊田市のスポーツ教室|【忍者ナイン】



ninja9az.com

▼レッスンの様子をインスタで公開中!

忍者ナイン【豊田朝日ヶ丘・梅坪台・猿投台・高橋・広久手ラボ】 (@az.ninja9) • Instagram photos and videos

 



*1:令和2年度はコロナの影響により中止

*2:平日 1 日当たりのテレビ、スマートフォン、ゲーム機等による映像の視聴時間

子どものうちに経験させたい「運動、社会性、考える力」

このブログでは、小学生の子どもを持つ親として、また、子どもに関わる仕事をする立場として、私が読んだ書籍や得た知識、収集した情報をもとに子どもたちの教育に関する事柄を中心に綴っていきたいと思っています。

 

自己紹介

1973年生まれ、小学校1年生の子を持つ一児の父親です。豊田市の公立中学校の部活動で器械体操を始め(私の時代は、豊田市内の中学校の部活で体操部が結構ありました)、体操で高校、大学まで進学し、名古屋市の一般企業に就職しました。その後、28歳のときに不動産事業で独立・創業し、昨年、新規事業部としてキッズスポーツ教室をスタートし、現在に至ります。

 

 

私たちの教室の紹介

私たちの運動教室は、「やる気スイッチきみのはどこにあるんだろ~♪」のCMでお馴染みの、やる気スイッチグループの「忍者ナイン」というスポーツ教室のカリキュラムを導入しています。豊田市内で5カ所のラボ「豊田朝日丘」「豊田猿投台」「豊田高橋」「豊田梅坪台」「豊田広久手」を運営しており、たくさんの子どもたちが、日々楽しく運動をして、多くのことを吸収しています。

 

科学的根拠に基づき体系化された300種類のプログラム

 

体操選手だった私が体操教室にしなかった理由(忍者ナインの魅力)

実際に初めは、子供向けの体操教室を開くことを考えていました。体操教室を開くにあたり、競合他社になるであろう教室を調べている中のひとつで「忍者ナイン」を知りました。

話は少し逸れますが、昔に比べて子どもたちの運動能力が低下していることはメディアなどさまざまな情報からご存じの方も多いと思います。社会環境や生活様式の変化などから、外での遊びや外出する機会が減ったことも大きな要因と考えられます。

私が子どもの時などは、外でいろんな遊びをしました。年代的な差があるかと思いますが、私の頃は、ポコペン、Sケン、ケイドロ(ドロケイ)など、女の子たちはよくゴムとびなどをしてました。近所の学年が上の子も下の子も、みんな混ざって泥んこになるまで遊びました。年上の友だちにいろいろ遊びを教えてもらったり、年下の友だちができるとお兄さんになった気分で教えてあげたり。ゲームに勝つためにみんなで作戦を考えたり、役割分担して協力したり、とても楽しかったなつかしい記憶です。

話をもどして、体操教室を開くことを考えていた私が、競合調査で「忍者ナイン」を知ったとき、その内容に大きく感銘を受けたことが理由でした。

体操競技は全身を使いますので運動能力向上に大きく寄与します。また、リズム感(タイミング)や体幹、技が出来るようになるのに頭も使います。子どもの運動の教室として、体操教室はとても優位性があると思います。

ただ、私は体操選手を育てるような教室ではなく、子どもたちの習い事として為になるような教室を開きたく考えていました。大人になり社会生活を経験したこと、また私に子供ができて親になったこと、それらの視点から体操教室と比較したとき「子どもたちが大人になるまでに必要なさまざまな要素」が忍者ナインにはありました。

 

「運動神経」を育てる、「社会性」を育てる、「考える力」を育てる

忍者ナインには、どんなプログラムや特徴があるのかご紹介します。

 

・科学の力で、運動神経を育てる

あらゆるスポーツの根幹にある9つの基本動作「走る・跳ぶ・投げる・打つ・捕る・蹴る・組む・バランス・リズム」の能力を身につけていきます。 また、スポーツ科学に裏付けされた300の遊びすべてにチェック項目(評価基準)を設定し、成長を正しく評価することで子どもたちの成長体験を自信へとつなげていきます。

 

・チームプレイの中で、社会性を育てる

異学年の子どもたちが運動を通して一緒に行動し、社会性を学ぶことができるプログラム。将来必要となる力を育てるのが、このプログラムの目標です。幼少期のうちから実社会で必要な能力を育てることができます。

 

・脳を刺激し、自分で考える力を育てる

子ども達に与えられるのは課題テーマのみ。このプログラムでは子どもたちが自らの発想で答えを導き出して運動動作を習得することが目的です。その課題をクリア出来た際には、1つの運動動作が完成している仕組みになっていて、自分で考え、自分の体で試す。時には周囲を見渡してヒントを探す。「学び方」についても学習することができます。

 

まとめ

今回は、初めての投稿ということで、私の自己紹介と教室の紹介をさせていただきました。キッズスポーツ教室を始めたことをきっかけに、運動に関する事だけでなく、子どもたちの成長に関する事や子どもたちが大人になる未来の日本に向けた教育には何が必要か?を自分なりに考え勉強をしています。これからこのブログが、見ていただけた方々の子育ての参考になれば幸いです。

次回は、「子どもの『体力低下は二極化している?』男子女子ともに47位(最下位)の愛知県」について書きたいと思います。

 

 

無料体験随時受付中!

▼忍者ナイン【豊田朝日ヶ丘・梅坪台・猿投台・高橋・広久手ラボ】のページ

豊田市のスポーツ教室|【忍者ナイン】



ninja9az.com

▼レッスンの様子をインスタで公開中!

忍者ナイン【豊田朝日ヶ丘・梅坪台・猿投台・高橋・広久手ラボ】 (@az.ninja9) • Instagram photos and videos